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取材から受けた会社の印象
建築写真を専門で手がけている事務所はいくつかありますが、その中でも同社は圧倒的な知名度を誇っているのだとか。背景には、設立のきっかけともなった川澄明男氏の功績も大きく関わっているそうです。
実は川澄氏は元建築家。東大で丹下健三氏より直接指導を受け、卒業後は鹿島建設の設計部やレーモンド設計事務所などで建築家として活躍していたそうです。その後、写真家へと転向し、日本を代表する写真家・土門拳氏に師事。建築写真家として頭角を現していきました。
2000年には40年近くにわたる実績が認められ、通常は建築家だけに贈られる「日本建築学会員賞」を受賞したそうです。こういった経緯から、建築業界からの信頼も厚く、依頼が絶えないとのことでした。建築に興味を持っている方にとってもピッタリな環境といえるのではないでしょうか。
この仕事のやりがい&厳しさ
やりがい◎建築物の魅力を、自分のスキルとセンスで引き出せること
建築物は人物を撮影する場合と異なり、被写体が動くことはありません。人物の場合、被写体の魅力を引き出すには写真の技術に加え、かける言葉なども必要ですが、建築物は言葉を必要としません。自らの写真家としての技量で魅力的に写る角度を見つけたり、太陽光の当たり方を調整したり。天候に左右されることも多い中、一瞬を見逃さずに最高の1枚を撮影できた時には、クライアントとともに大変喜ぶそうです。
◎自分のアイデアを直接クライアントに提案できること
クライアントから大まかなアングルの指示はいただきますが、必ずしも、指示通りに撮影するというわけではありません。「この建築物であれば、こう撮影したほうが魅力をもっと引き出せる」と感じたら、自由に撮影してプレゼンすることもできます。たとえば、こんなエピソードを伺いました。
…あるホテルの現場。クライアントは、客室の色鮮やかなブルーのタイルの質量をぜひアピールしたいと考えていたそうです。そこで、同社の写真家は下からのアングルで、カーテン越しに注ぎ込まれた日差しが壁に反射してタイルの質量が強調されるような写真を撮影。これがクライアントに大変気に入ってもらえたとのことでした。建築写真の分野において高い知名度を誇っている同社だからこそ、写真家からの提案も関心を持って聞いてもらえるようです。
建築物は人物を撮影する場合と異なり、被写体が動くことはありません。人物の場合、被写体の魅力を引き出すには写真の技術に加え、かける言葉なども必要ですが、建築物は言葉を必要としません。自らの写真家としての技量で魅力的に写る角度を見つけたり、太陽光の当たり方を調整したり。天候に左右されることも多い中、一瞬を見逃さずに最高の1枚を撮影できた時には、クライアントとともに大変喜ぶそうです。
◎自分のアイデアを直接クライアントに提案できること
クライアントから大まかなアングルの指示はいただきますが、必ずしも、指示通りに撮影するというわけではありません。「この建築物であれば、こう撮影したほうが魅力をもっと引き出せる」と感じたら、自由に撮影してプレゼンすることもできます。たとえば、こんなエピソードを伺いました。
…あるホテルの現場。クライアントは、客室の色鮮やかなブルーのタイルの質量をぜひアピールしたいと考えていたそうです。そこで、同社の写真家は下からのアングルで、カーテン越しに注ぎ込まれた日差しが壁に反射してタイルの質量が強調されるような写真を撮影。これがクライアントに大変気に入ってもらえたとのことでした。建築写真の分野において高い知名度を誇っている同社だからこそ、写真家からの提案も関心を持って聞いてもらえるようです。
厳しさ▲撮影現場では柔軟に対応する場面も多いこと
実際に撮影現場に出向くと、事前に打ち合わせを行なっていた内容とコンセプトなどが変わっていることもあります。そういった場合も臨機応変に対応し、「今の状況だったら、こういう感じで撮るのが良いと思います」と簡易的な打ち合わせを行なって撮影に取りかかるそうです。また、大型施設内をくまなく歩いたり(ちなみに、取締役の中村さんは撮影日には1日2~3万歩近く歩いているそうです)、竣工前でエアコンが効いていない施設内で撮影を行なったりするケースも多いとのこと。体力的につらいと感じる場面でも、柔軟に対応していかなければなりません。
実際に撮影現場に出向くと、事前に打ち合わせを行なっていた内容とコンセプトなどが変わっていることもあります。そういった場合も臨機応変に対応し、「今の状況だったら、こういう感じで撮るのが良いと思います」と簡易的な打ち合わせを行なって撮影に取りかかるそうです。また、大型施設内をくまなく歩いたり(ちなみに、取締役の中村さんは撮影日には1日2~3万歩近く歩いているそうです)、竣工前でエアコンが効いていない施設内で撮影を行なったりするケースも多いとのこと。体力的につらいと感じる場面でも、柔軟に対応していかなければなりません。
この仕事の向き&不向き
向いている人業務のひとつである竣工写真の撮影は、建築物が完成するたびにニーズが発生するため、依頼が絶えないそうです。そのため、「長く写真家を続けたい」という方に向いています。また、撮影では建築家の思想や意図が把握できることがとても大切なのだとか。「写真家としての実績はないが、建築について専門的に学んだことはある」という方にも、ぜひ応募してほしいとのことでした。
向いていない人「求めている角度の日差しが降り注ぐまで、天候が変わるのを待つ」「人気店であることを表現するために、施設内にお客様が増えるまで待つ」など、とにかく待つ場面が多いそうです。「待つのが苦手な方」は不向きでしょう。